北欧ホームズのブログ

真冬の無断熱コンクリート住宅を味わう

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

2025年、最初のブログをお届けします。

私どもが大分県竹田市の久住町で建てている、最初の住宅が随分できあがってきました。
この場所は標高が850mぐらいなので九州の中でも最も寒いところの1つです。

山の中なので、周りに動物がたくさん居て夜中帰るときには鹿や雉に驚かされることが良くあります。

標高が100m上がると0.6℃気温が下がりますので、事務所のある大分市と比べると
計算すると0.6×8.5=5.1℃の差となります。
冬場はもう少し下がる感じがして-6℃~-7℃ぐらいなんじゃないかと思います。

現状は屋根と基礎に断熱しただけなので、壁はコンクリートのまま。
コンクリートは熱伝導性が良いので、本当にむちゃくちゃ寒いんですね。

ただ、驚くのが外がマイナス2℃とかになっても室内は4~5℃ぐらいを維持しています。
ある日サーモカメラで撮影してみると、南側のコンクリート壁は8℃ぐらい、北側の壁は0℃、間仕切りのコンクリート壁は4~5℃ぐらいなんですね。

熱容量が大きいため一日の平均気温を家の真ん中の間仕切り壁は保持しているようなのです。

そんな中、寒いのでファンヒーターを持ち込み温めてみるのですが、ファンヒーターの熱が殆どコンクリートに吸い込まれて、数時間かけても気温は1,2℃しかあがりませんでした。

この状態はまさに無断熱コンクリート打ち放しの再現なんですね。
本当にびっくりするほど寒く「これではコンクリート住宅の評判が悪くなるわけだ」と1人で納得しています。

この状態で暖房をガンガン使うと部屋の気温は上がっていきますが、ある一定の条件で壁に結露が発生していきます。
無断熱の住宅では結露が廊下にたまり、結露水が流れていくのを見ることがあるそうです。
そのような状態だとクロスや壁にカビが発生してアレルギーなどの原因になります。
また、気温が上がっても壁からの冷気の放射は止められず暖かいのにヒヤヒヤするという不快な状態になります。

さて、今の現場ではようやく断熱材の固定金具の設置も終わり今週から断熱材の設置に入っていきます。
今回は2種類準備をしており時間をかけて比較をしていきます。

「母屋」 壁断熱 200m+50mm
「倉庫」 壁断熱 100mm

断熱工事が終わりどんな風に変わるか楽しみですが、冷気を吸い込んだ躯体を温めるのはちょっと時間が掛かるだろうなあ、と思っています。

今度サーモカメラの画像をお見せしますね。
皆様の一年が良い一年になるよう心よりお祈りしています。

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