プレキャスト

プレキャストコンクリートの家

北欧ホームズはプレキャストコンクリートでできた家です。

プレキャストコンクリートとは事前(プレ)に型にはめて作った(キャスト)コンクリートとなります。
簡単に言うと工場で作られた形のあるコンクリート製品です。

プレキャストコンクリート(PCa)住宅はいわゆるコンクリート(RC)住宅の仲間に入ります。

ポイント

【結論】 PC(RC)住宅は外断熱化する事により最高性能の家になる
RC住宅の普及率は低く、その中のPC住宅はもっと普及率が低い
沖縄ではRC住宅が普及している(台風、白アリ)
壁式PC(RC)住宅は安全性が非常に高い
PC(RC)住宅の弱点は断熱性能(結露の発生)
打ち放しコンクリート住宅は断熱的に非常に問題

プレキャストコンクリート住宅を組み立てる写真(参考)


よく見るプレキャスト製品と現場打ちコンクリート

プレキャストコンクリートとして皆さんがよく目にするものとしては、道路の側溝、造成に使う擁壁、ブロック塀、河川の護岸ブロックなどがあります。

プレキャストじゃないコンクリートは?ということになるのですが、一般的に現場打コンクリートと呼んでおり、まさに必要とする現場で型枠を組みその場にコンクリートの構造をつくります。

プレキャスト化率

前述した側溝や擁壁などは現在では大部分がプレキャスト製品となっており、現場の省力化、工期短縮、高品質化に役になっています。

日本では約14%がプレキャスト化されていますが、欧米ではより利用が進みデンマークなどでは49%がプレキャスト化されています。

2倍以上の差となっていますが、これは主に建築分野でのプレキャスト製品の利用率が効いています。

住宅とコンクリート(プレキャスト含む)

日本において戸建て住宅は90%が木造住宅であり、皆さんにとって一番馴染みの深い構造だとおもいます。コンクリート住宅は1%以下と非常に珍しい構造となっています。
ちょっと面白いのが沖縄では87%がコンクリート住宅となっていることです。これは台風や白アリ被害が激しく木造ではなかなかきちんと長年持つ家にすることが難しいからのようです。

なぜコンクリート住宅が普及していないのか

コンクリート(RC、PC)造は強く長寿。家として理想的。

沖縄でコンクリート住宅が普及している原因として、台風や白アリへの強さをあげましたが、まさしくここが重要でして「頑丈で長持ち」なんですね。

コンクリート(RC、PC)造の弱点は断熱にあり

コンクリート住宅と聞いて想像するのはコンクリートがむき出しとなった打ち放しの構造ではないでしょうか?
この構造は外も内もコンクリートだけで出来ており、マッシブで力強さを感じさせます。
しかし内も外も打ち放しというと断熱材を入れるところがありませんからとにかく寒いんですね。
木造ですと柱と柱の間に断熱材を入れられるのですが、壁式コンクリート工法では壁の中はみっちりとコンクリートが詰まってますので。

打ち放しの内外装でない場合、室内側に数センチの発泡系の断熱材を貼り付けます。
しかし厚さが15cm~20cmもある蓄熱性能の高いコンクリートからの熱気、冷気を僅か数cmで止められることはなく、結露や温熱環境の悪さに悩まされます。

沖縄で普及しているのはまさにこの弱点を感じさせないからなんだからと思います。
年中暖かいからコンクリート住宅の弱点が出ない。

逆の環境の北海道ではブロック造(コンクリート造の仲間)の住宅を普及させようとしましたが、結露に悩まされ結局普及に至りませんでした。

ヨーロッパでは外断熱化で解決

コンクリート住宅の本場であるヨーロッパでもこの結露に悩まされた過去があり、家の中は結露でびしょびしょだったようです。
そのヨーロッパで断熱材を外に貼り付ける外断熱工法が開発されると、コンクリート住宅の弱点は一気に改善しました。これまで制御の難しかった蓄熱量の大きいコンクリートが断熱ラインの内側に入ることになりました。
これにより生活の温度とコンクリート躯体の温度がほぼ同一となり、極めて安定した温熱環境を手に入れることが出来ました。

外断熱へのためらい

しっかりとしたコンクリートの構造の外に柔らかい断熱材を設置するのはエンジニアからするとためらいがあります。
また、厚い断熱材を外部に設置し外壁をその先に置くのはなかなか難しく一筋縄ではいきません。

kanadeの外断熱 独自開発技術

kanadeでは研究の結果、標準で200mmの厚さのグラスウールを外断熱として設置することにより住宅として頑丈で暖かい、と理想的な環境にすることができました。

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