火災
北欧ホームズで採用している構造は
- プレキャストコンクリート構造
- 木造構造
の2種類がありますが、どの構造でも「燃えにくい・燃え広がりにくい家」をつくることを前提に設計しています。
コンクリートは燃えない。しかし「家」は可燃物が多い
北欧ホームズの主要構造であるコンクリートそのものは燃えない素材です。
一方で、実際の住宅は
- 床・壁・天井の仕上げ材
- 内装の木材
- 家具・カーテン・建具
- そして「断熱材」
など、多くの可燃物でできています。
私たちが特に注意を払っているのが、樹脂系の断熱材です。
樹脂系断熱材は軽くて断熱性能も高い一方、石油由来のため「難燃」と書いてあっても燃える材料です。
北欧ホームズの基本方針
できるところは「燃えない断熱材」を使う
北欧ホームズを企画するにあたり、まず考えたのは火災に強い断熱仕様です。
- 床や壁には、人が心地よく暮らすためにどうしても木材を使う部分があります
- だからこそ、見えない部分の材料選びで火災リスクを減らすことが重要だと考えました
そのため、壁の断熱材には樹脂系を極力使わず、
- ガラスでできた「グラスウール」
- 必要に応じてロックウール等の不燃・準不燃の鉱物繊維系断熱材
を採用しています。
樹脂系断熱材を使う場所と理由
北欧ホームズでは、樹脂系の断熱材を
- 基礎部分の断熱
- 陸屋根(フラットルーフ)の断熱
といった水の影響が非常に大きい部分に限定して採用しています。
これは、
- 土に接する基礎まわり
- 雨・雪・氷の影響を強く受ける屋根まわり
では、吸水しにくい断熱材が必要になるためです。
それでも、樹脂系断熱材は石油由来であり可燃物であることを前提に、ディテール・納まり・周囲の材料との組み合わせを慎重に設計しています。
構造別:火災に対する考え方
プレキャスト構造(壁式プレキャストコンクリート造)
- 主要構造が燃えないコンクリートの箱になるため、
建物の骨組みそのものは火災に非常に強い構造です - 外壁もコンクリートのため、隣家からの延焼や外側からの火の回り込みに強いのが特徴です
- それでも内部には木材や内装材、配線・設備など可燃物があるため、
内装の仕上げ・断熱材の種類・配線の収まりに配慮して設計しています
木造構造(高断熱木造住宅)
- 構造自体は木でできていますが、
- 燃えにくい断熱材の優先採用
- 区画・下地・仕上げの組み合わせ
を工夫することで、火災時の延焼速度を抑えることを目指しています
- 木造は「燃え尽きる」のではなく、一定の厚みを残して炭化層ができることで耐力を保つという特性もあり、
これを前提にした構造・防火設計を行います
グレンフェル・タワー火災から学んだこと
2017年6月14日、イギリス・ロンドン西部の高層マンション
**「グレンフェル・タワー」**で大規模な火災が発生しました。
- 外断熱改修の際に、耐火性能の低い樹脂系断熱材が使われていたこと
- 断熱材の外側に取り付けられた外装材との間に通気層(空気層)があり、煙突のような状態になっていたこと
これらが重なり、炎が一気に上階へ燃え広がる猛烈な外装火災となりました。
もしここで使用されていた断熱材が、グラスウールやロックウールなどの鉱物繊維系断熱材であれば、ここまで大規模な延焼にはならなかった可能性が高いと指摘されています。
北欧ホームズの結論
- コンクリートは燃えない
- しかし、住宅は「燃えるもの」で囲まれている
- とくに断熱材の選択は火災リスクに直結する
だからこそ北欧ホームズでは、
- 樹脂系断熱材の使用範囲を必要最小限に絞る
- 使う必要がない部分には、グラスウールなどの燃えにくい断熱材を採用する
- プレキャスト・木造、どちら構造でも
火災に強いディテールと材料選びを徹底する
という方針で家づくりを行っています。